アリスのしっぽ

何せうぞ くすんで  一期は夢よ ただ狂へ

小規模事業者の補助金申請奮闘記①

  • コロナの前までは・・

サービス業(学習塾)の小規模事業者である。ここでいう小規模事業者は正規の従業員5人以下。いろいろ細かい「くくり」はあるがまず当塾は「小規模事業者」にあてはまる。本店、支店併せて4教室ある。そこをそれぞれ一人の室長に任せている。学習塾の宿命かも知れないが、一年間「ほぼ」忙しい。都会ではない。田舎である。「お受験産業」では稼げない田舎である。一年のうち少しほっとするのはG.W.ぐらいなものだ。でも、塾長・室長全員純粋に小中学生が好きで、教えることも好きで(学校と違うところは教えることに特化できること。本当に学校の先生は大変だと思う)一生懸命やって、実績残して、少子化の波にもまれながらも一応「地元では負け知らず」(青春アミーゴか?)だった。

  • コロナ禍と政府の政策に翻弄されて

しかし、2020年。コロナは日本全国様々な状況を変えてしまった。まず、2月末、安倍総理(当時)の突然の「全国の小中学校一斉休校」宣言があった。正直ただの生け贄としか思えなかった。まだ全くコロナの正体、というか詳しいこともわかっていなかった時である。だが、私達は言うことをきいた。素直にきいた。塾も休みにして、月謝も返金した。3月分全部返金した。大変な労力を使った。ぞっとした。予定した春期講習も吹っ飛んだ。広告も作ってしまった。大損である。ため息しか出てこなかった。まあ、日本全国こんな思いをしている、していた企業がどのくらいあったのか、考えるとおそろしい。しかし、一番「被害」を被ったのはまちがいなく「突然強制的に」「1ヶ月お休み」といわれた生徒、保護者、学校の各関係者だろう。ただ、当時は正体のわからない恐ろしいものから身を守るためには必要なのかな、と思って納得しようとしていた。初期の話だが、将来きちんと検証して欲しい。いったん再開された後、再び休校措置がとられたが、その後の生徒達の学力や精神状態の変化とか、諸々決して忘れてはいけないことだと思う。

  • 持続化給付金申請

経営的な面では救いの手はあった。ここは「持続化給付金」を一応会社の規模に応じた満額いただけた。もちろん足りなかったが本当にありがたかった。(まあ、時間はかかったが……。もちろん振り込みの連絡など無いので毎日毎日法人インターネットバンキングで本日の入出金を眺めてはため息をつく日々だった。今考えると申請が5月1日で振り込みは25日だったのでましな方だったのかも……。当時の心理状態がよくわかる)

 これは給付金詐欺や不正支給で最近逮捕者が出た話題の給付金だ。たしかにすべてネット申請だったから、自分にとってはかなりの大仕事だったが、なれてる人にしてみれば「チョロい仕事」なのかも……。腹立つわ~(怒)こういう詐欺がおきると結局審査が厳しくなり、かつ時間がかかり、本当に支援を必要としている経営が苦しい企業にしわ寄せが来ることになる。そして、高い手数料を取る申請代行会社もでてくる。いずれにしてもいかなるシステムもある特定の企業(国の中枢に入り込んでいる)が巨大な利益を享受している。一億総中流などといわれた時代は遠くなってしまったのかな。

3月丸々休業だったが、給与は社員に満額支払った(塾長の優しさ)ので、雇用調整助成金をもらえることに気がついた(気がつく、と言うほどのことではないが)

結婚前の社会人時代は5年間経理部にいたのだが、恥ずかしながらあまりこのあたりのことは詳しくない。まあ、これは人事部の範疇になるのかな?とにかく、生まれて初めてハローワークにいって手続きをした。書類さえきちんと用意できていればその場でしっかりチェックしてくれ、5月27日に受領、6月10日に振り込まれた。これももちろん払った分全部戻ってくるわけではないが、気持ち的にかなりほっとした。当地のハローワークありがたい!2回通っただけだが、その間様々な人間模様を目にした。まさに人生色々だ。

 

だが、まだまだコロナとの戦いは続く。そして地方の片隅でなんとか事業を継続するためにもがく戦いも続く。そして私はいただける補助金がないか(当たり前だがあくまで合法的に)と「補助金探し」に精を出す日々となる。(続く)